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くらしかるあわー
物好きの物好きによる物好きの為の毒電波発信のべる。
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2010/03/19 (Fri) 13:45
 

鼻孔をくすぐるようなほのかに甘い香りで僕は目覚めた。
「やっと起きましたか? ふふ、お寝坊さんですね」
と、まだ意識も覚醒しきってない僕に、甘い香りにも劣らない甘い声で初春らしき少女が優しく笑みを浮かべた。
な……なんだ、これは僕の夢なのか。
僕はまだまどろみの夢の中にいるのか。
そう思って僕は頬をつねってみた。
痛い。
もう一度。
痛い。
二度つねってみたが、どちらも僕の痛覚をはっきりと刺激した。
これは……夢じゃない?
「あはは、何やってるんですか? おかしな人ですね」
小さな口に手をあてがい、初春らしき少女は微笑む。
初春らしき少女、いや……あのトレードマークの花の飾りは間違いなく、間違いようもなく初春飾利という証拠だ。
「そろそろ起きてくださーい。あ……もう、勃起きてるところはありますね……」
かすかに頬を赤らめ、初春は確かに起きているだろう「僕のモノ」をちらりと見て、恥ずかしげに視線を外した。
え、ちょ、これなんてエロゲ。
窓辺から春の風が漂い、それに身を任せながら初春は僕に歩み寄ってきて、ゆっくりと僕の上にまたがった。
「うふふ、無理に起きちゃダメですよー?」
あ、あの……初春さん、洒落にしてはちょっと刺激が強すぎるといいますか、あの。
あまりに突然過ぎる初春の行動に、少しの驚きと大きすぎる快感が僕を快楽の渦へ誘った。
僕の言葉なんて初めから聞こうともしない初春はそのままゆっくりと制服のスカートを捲くり腰を動かし始めた。
「このあいだ、佐天さんに教えてもらったんです。男の人はこういうことされると喜ぶみたいですね」
可愛らしい水玉模様にプリントされたパンツが上下左右に、僕のモノをこすり続ける。
くそっ……! 素股を教えるなんて佐天さんよく分かってるじゃないか……っ!!
「んっ……は、はぁ…あぁん」
初春の甘い吐息が、余計に僕の中のもどかしさと切なさを引き立てた。
「せ、せつない……で、ですか…? い、挿入れたい、で、ですか……? えへへ、ま、まだ、ダメですからね」
いつも僕がみる初春とは違って、今の初春は少しサドっぽいな、なんて快感に身を任せながらふと思った。
このままこの気持ちよさがずっと続けばいいのに、と考えてるときだった。

「うっいっはるー!! 初春にはえっちはまだ早いよー!」
部屋のドアを豪快に開けて佐天……佐天涙子が入ってきた。
「きゃー!! ささささ、佐天さんっ!」
「こらこらー、まだ中○生になりたての初春がえっちなんて10年早いぞー!」
「だだだ、だって佐天さんがぁ!」
な、なんなんだ……。
「お楽しみ中にごめんなさいねー! それじゃ、初春借りていきまーす!」
「ちょっと、佐天さーん!」
服の乱れを直させようともせず、初春の手を掴み佐天さんと初春はどこかへ行ってしまった。
まるで、嵐のような女の子たちだな……。
残された僕は途方に暮れながらも、これはこれでとある日常らしくていいもんだな、と台風が過ぎ去った部屋で微かに笑う。
優しく薫る春の残り香が、また僕をまどろみの中に誘ってくれているような気がした。

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